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新 こ ん な 日 々
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ありふれた日々の何となくな時間を、しっかり覚えておこうと思った。   ----------------
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カテゴリ:あの人の言葉( 5 )
  • あの人の言葉/6
    [ 2014-01 -03 17:16 ]
  • あの人の言葉/4
    [ 2011-09 -20 23:26 ]
  • 7月の巨木と、あの人の言葉/3(盛り沢山すぎ!)
    [ 2011-07 -15 15:08 ]
  • あの人の言葉/2
    [ 2011-06 -29 18:24 ]
  • あの人の言葉/1
    [ 2011-06 -27 12:20 ]
1
あの人の言葉/6
「自分を理由に生きなさい!」: 90歳のおばぁちゃん

去年の12月から、ご近所の一人暮らしおばぁちゃんとお話をする活動
に参加している。毎日の暮らしで困っていることを聞くとか、とりと
めのない昔話に耳を傾ける。お正月ということもあって、今日は「い
まイチバンの楽しみは何ですか?」と聞いたら、彼女はこう言った。

「たんたんと一日を終えるのがいいわね」。そして「あなたも、自分
を理由に生きなさいね!」と。

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他人や世間体にこだわることなく、野菜のようにタンタンと生きなさい
ということだろうか。なんだか、修行を終えたお坊さんのありがたいお
言葉のようで、嬉しくなった。
ぼくがおばぁちゃんのメンドーを見に行ったのに、ぼくがメンドーを見
られたような時間になった。

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さてさて,2014年が始まりましたね。
みなさま、今年もよろしくおねがいいたします。




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▲ by ksfarm | 2014-01-03 17:16 | あの人の言葉 | Comments(2)
あの人の言葉/4
「お前がどこで何をしていても、
必ず二人がお前を見ている。」:和田 務(会社員)



彼、和田務は母の配偶者。つまり、ぼくの父である。
父は、ぼくが小学6年生の時に、結核でサナトリウムへ。
一時退院したものの、ぼくが中3の秋、42歳で病死した。

その言葉を聞いたのは、計算すると小学5年生の頃になる。
冬だった。父は、丹前を羽織り、火鉢に手をかざし、
喘息持ちだったから、時おりは激しく咳き込み、
火鉢の灰が舞った。

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どんな悪さをしたのか(覚えていないけれど)
ぼくは火鉢の前に正座させられ、
「その二人とは誰だ」と聞かれたのだ。

「神様?」
「そうだ、もう一人は?」
「……」
「考えてみろ」
「仏様?」
「神様と仏様は同じだ」

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その答は、「自分自身」ということだった。
考えてみれば、
風呂場でおしっこをしたり、
鼻水をタクシーのシートにこすりつけたり、
花を泥棒したり、
撮影禁止の美術館で隠し撮りしたり、

誰も見ていないと思ってやってはいるが、
必ず神様と自分は見ているのだ。


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他人はごまかせても、自分をごまかすことはできない。

残り少ない人生、他人も自分も、できるかぎり
ごまかさないで生きていこうと、父の命日の前に思った。







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▲ by ksfarm | 2011-09-20 23:26 | あの人の言葉 | Comments(3)
7月の巨木と、あの人の言葉/3(盛り沢山すぎ!)
入り組んだ暗く細い道の両側には、昔ながらの店が連なり、その道
を辿っていくと鎌倉時代に建てられたという天祖神社に突き当たっ
た。神社は商店街の中にあるものの静けさに包まれ、カラスの鳴き
声と都電の走る音しか聞こえない。

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この神社の御神木が、樹齢600年、樹高30メートル、太さ6メート
ルという一対の大銀杏だ。写真上が雌で下が雄。雌は昭和24年の空
襲で被災。黒こげになり成長を止めたた主幹の周りにいくつもの支
幹を伸ばし、すべての葉が生命力を漲らせていた。


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銀杏の巨木を見ていつも感じるのは、圧倒的な存在感だ。しかし、
同時に、アッケラカンとした開放感というか、原始的な素朴さも
感じる。
だからだろうか、「あ、恐れ入ります、すいません」とついつい謝
りたくなってしまう。


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この銀杏、夫婦公孫樹とも呼ばれ、縁結びのご利益もあるらしいが、
この地・大塚は僕にとっても縁がある町だ。

ひとつは、この町の高校に3年通ったこと。そしてもうひとつは、ぼ
くの大好きな詩人の一人、田村隆一の生まれ故郷なのだ。たぶん、彼
もこの大銀杏の下で色々悩み考え遊んだと思う。





「蒼き犬よ」:田村隆一(詩人)

1987年5月27日。ぼくは、彼の鎌倉の家を訪ねた。もう25年も前
のことになるが、その時田村隆一がぼくに向かって言った言葉が上
の言葉。一緒に行ったカメラマンは「千歳の熊」、大御所の女性ラ
イターは「蜘蛛の巣」と言われた。蒼き犬。ま、「未熟なスパイ」
くらいの意味だったろう。なにせ、彼への取材があると聞き、ぼく
は部外者なのに無理矢理連れていってもらったのだ。


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彼のベッドの上での写真と、「詩と批評B」に書いてもらったサイン。


取材中、「もっといい話をするから、下へ行ってワインをもらって
こい」と何回も言われた。「まだ帰るなよ、最終電車はまだあるよ」
とも。帰り際の悲し気な後ろ姿をよく覚えている。

そして、次に会ったのは、それから10年後の1998年8月26日、鎌
倉の妙本寺での葬儀の日だった。
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▲ by ksfarm | 2011-07-15 15:08 | あの人の言葉 | Comments(4)
あの人の言葉/2
「Aを選んだ」のではなく「A以外を選ばなかった」と考えよ。
坂本育雄(教師)


彼は高校時代の国語教師で、ぼくが文学部に進むきっかけを作って
くれた一人だ。彼は教科書よりも小説をテキストに使った。室生犀
星の確か「幼年時代」か「性に目覚める頃」を読みながら、「わだ
くん、この文章、美しすぎると思わんかね!」と話す口調はまだ耳
に残っている。

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そんな先生が、進学相談の時間に言った言葉がタイトルである。正
しくは、「キミは文科系を選ぶのではなく、文科系以外を選ばなか
ったと考えなさい」と、言った。

つまり、世の中には、陰と陽、寄せる波と引く波、いいおじいさん
と悪いおじいさん、夜と昼があるのであって、そのことを忘れては
いけないよ、ということだったと思う。


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だから、その時から本を選ぶ時も、ごはんを食べる時も、就職する
時も、旅に出る時も、そのことを頭に浮かべた。結婚する時もその
言葉が浮かんだが、さすがにそれは配偶者に言えなかった。



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▲ by ksfarm | 2011-06-29 18:24 | あの人の言葉 | Comments(2)
あの人の言葉/1
「抽象はいらん、具体をくれ。」:武田一成(映画監督)


彼は映画監督で、最近40歳も若い女性と結婚した鈴木清順の一番
弟子。日活で歌謡映画、ポルノ映画、児童映画などを撮っていた。
ぼくが会ったのは、ポルノ時代。「女の細道・濡れた海峡」「色道
講座・のぞき専科」「主婦の体験レポート・女の四畳半」「欲情の
季節・蜜をぬる18歳」「(秘)弁天御開帳」、いま彼の映画タイト
ルを書いていくと、情緒というか情趣というか、何とも味わい深い
面白みや、バブル前の緩やかな時代を感じさせる。

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当時、ぼくはライターの駆け出し者。でも若い人の乱暴な意見が欲
しいというので、行き当たりばったりのとんでもないアイデアを話
したり、台本を書き直したり、主題歌を書いたりしていた。打合せ
場所は、いつも新宿の飲み屋。飲みながら(でも二人ともそんなに
酔っていなかった)の一成さんの口癖が「抽象論はするな! 具体
的にどうするかを話せ!」だった。

例えば、「ここ、もう少し扇情的の方が…」はだめであって、どん
な言葉でどんな動きでどんな言い方をするかを具体的に述べよとい
うことだった。今考えれば、作り手の一人として(作るものは違っ
ていても)よく分かるけれど、まだ若く抽象を弄んでいたぼくとし
ては驚きであり新鮮だった。


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そう、抽象は、それぞれの頭の中で理解できても一般化しにくい。
「誰にも分かりやすい抽象的な文章」なんて、だから成立しないの
だ。ぼくの好きな田村隆一の詩の一節にこんなのがある、「愛の対
象となりうるものは、抽象的なものではないからさ」。

人類ではなくて一人の人間、世界ではなく小さなものの存在、そん
なものが愛と言う言葉に答えてくれるということだけど、映画にも
同じこと(具体的な言葉があってしっかりと届く)が言えるのだ。


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一成さんはとても早口で、「言葉は加速すると抽象的になる」 と
いう語句も思い出すけれど、彼とよく飲んだ新宿3丁目の酒場がこ
の6月で閉店というニュースを聞き色々思い出したのでした。





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▲ by ksfarm | 2011-06-27 12:20 | あの人の言葉 | Comments(4)
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