夷隅・2012年・立春。
空は春めいているが、冷たい風が吹き抜けていく。 いすみ鉃道が、形而上学的な警笛を鳴らす。 そしてぼくたちは森を目指す。 房総の立春とはいえ、底冷えする朝。 畑の大根に霜が降りていて、 触れると手にナイフが当てられたような冷たさだ。 神社に祈り森に入る。 炭にするための木を切らせていただく。 森は不気味な面もあるが、 誰でも受け入れてくれる寛容さも持っている。 木漏れ日が木々を照らし、小鳥がさえずり、葉がざわめく。 森は柔らかい。森は懐かしい。森は温かい。 チェーンソーの音が消えると、森の声が聞こえてきて、 みんな無口になり、焚き火の火をじっと見つめている。 #
by ksfarm
| 2012-02-07 00:46
| 里山物語
(前回の続き)
その人は、チアキ。あの本のエディターだ。 数えてみたら、会うのは14年ぶりで、 あれから結婚、出産、育児、執筆、調理人、編集と大忙しかったらしく、 でも、ふくよかな顔立ちと身体はちっとも変わらず なんだ、「福」はこんなに近くにあったんだと思った。 お昼は、朝9時からやっているディープな居酒屋さんへ。 鯉のあらい、牡蠣フライ、ウドぬたなどでお湯割焼酎を嗜む。 チアキは、笑って、泣いて、それからどうしたんだっけ。 ぼくは次の日から炭焼き合宿なのに、 お酒と再会にしこたま酔ってしまったのだった。 #
by ksfarm
| 2012-02-06 12:12
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by ksfarm
| 2012-02-03 10:23
漲っている。満ちている。ギシギシ言ってる。
寒いから、地面にしっかりへばりつき踏ん張っている。 寒くなるほど葉は柔らかくなり、甘みを増す。 で、地面からエンヤコラとはがし、豚肉やニンニクと炒めて食す。 冬の中国野菜の代表選手、ターツァイ。 実家にホームステイしていた王さんを思い出した。 #
by ksfarm
| 2012-01-29 18:07
| 野菜づくり
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