「お昼、なに食べた?」「覚えてないわ」
「きのう誰かウチに来た?」「誰も来てないわよ」 「このバジルソース、ぼくが作ったの知ってる?」「忘れたわ」 「トイレに花を飾ったのはだぁれ?」「さぁ、わからないわ」 忘れることは、少しも悪いことじゃないさ。 覚えていることが、大層なこととも思えないし、 言葉が語れないものだってある。 長田弘の、こんな一節を思い出した。 人間が言葉をうしなうのではない。 言葉が人間をうしなうのだ。 (そう、後に残るのは、どこまでも明るい風景なのだ) ●Photgraphed by T.Toraji
by ksfarm
| 2011-08-17 09:36
| 母
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